橈尺骨骨折整復術
向かって右側が左足
(矢印が骨折部)
右健常肢
左患肢(矢印が骨折部)
上の写真は半年齢のトイプードル、左前肢の橈尺骨骨折の例です。
床に落下した際に受傷したケースです。レントゲン上明らかな骨折があります。
橈尺骨骨折の治療の際は、ギプスによる外固定か手術による内固定かを選択することができます。
骨にヒビが入っているだけで、完全に折れていない場合はギプスで治療することもありますが、上のように骨折端が大きく変位するような完全な骨折はギプスで治すことができません。
本ケースは手術による内固定(プレートの設置)を行いました。
治療のながれ
1:骨折部位を外科的に整復(内固定)
全身麻酔下で骨折部を切開し、骨折片を直接整復します。整復した骨は金属製のプレートとネジで固定します。術後はギプス包帯を2週間程度設置して安静を維持します。
2:手術4ヶ月後
骨折部の癒合を確認。成長期の子犬だったため、骨の伸長が認められます。通常、プレートは設置したままにしますが、成長期の場合は骨の成長を阻害しないために、プレートの除去を考慮します。
3:プレートとスクリューの除去
骨を固定していた金属プレートとスクリューを、手術にて除去しました。
スクリューがあった部分はまだ穴が開いています。また、プレートで支えられていた部分の骨がもろくなり、色が黒っぽくなっています(ストレスシールディング)。
さらにギプスを1ヶ月装着して患肢を保護しつつ、適度な負荷を与えます。
4:プレート除去2ヶ月後(完治)
スクリューの穴が骨組織に置換され、ストレスシールディングにより弱くなっていた部分も、十分な強度を得ました。