本日は若齢のキャバリアに見つかった心臓病のお話です。
胎児は肺呼吸をしないので、心臓を出た血液が肺を通らずに心臓へ戻ってくる抜け道(動脈管)を持っています。生後間もなくこの動脈管は閉じて、代わりに心臓から肺へ、そして心臓へと戻ってくる通り道を使うようになります。
ところがこのキャバリアさんでは、動脈管がうまく閉じませんでした。そのために、肺で酸素をもらった血液が、全身へ送られる前に抜け道から逆戻りしてしまっています。
この動脈管開存症は、放っておくと命に関わる怖い病気です。子犬の検診で念入りに聴診をするのは、このような心臓病の徴候がないかどうかを確認しているのです。