八戸もいよいよ寒くなってきました。今回は冬の2大トラブル「太る」「肌の乾燥」について解説します。
「太る」
寒くなると散歩を嫌がったり、こたつにこもったりしていませんか?
運動が減ると、カロリー消費が減るだけでなく、使わなくなった筋肉が細ることで代謝が落ちます。当然、太りやすくなります。
また、特に中高齢のペットでは関節周りの血の巡りが悪くなって関節症が進みます。痛くなってますます動かない、という悪循環。人でいう「ロコモティブ症候群」ですね。
*対策*
防寒対策をして散歩を減らさないこと、室内でもできる運動をすることがベストです。それでも間に合わないときは意識して食事量を調整しましょう。おやつを与えているならそちらから減らすのが基本です。
理想体型はボディコンディションスコア(BCS)から知ることができます。
「肌の乾燥」
ただでさえ冬は空気が乾くのに、ストーブの前に陣取るわんちゃんねこちゃん。。
風物詩のようになっていますが、犬猫のデリケートな肌に乾燥は大敵です。外からの刺激に弱くなり、ふけや痒みの原因になります。
*対策*
なお、適切な頻度とシャンプー剤の種類は、体質や皮膚の状態によってかなり違います。個々のご相談はいつでもどうぞ。
猫の慢性腎不全は治らないから、老齢だからと諦めていませんか?実際は、普段通りの生活を取り戻せるケースがたくさんあることを知っていただきたいと思います。
そこで今回は、早期発見のポイントと治療法をご紹介します。
尿の変化に気づこう
腎機能が落ちると、薄い尿がたくさん出るようになります。この時点で発見すれば腎機能を温存できるでしょう。元気なうちに健診を受けることが大切です。
症状の例)
早期の腎不全は
進行していない腎不全は、治療により多くの場合年単位で健康寿命が伸びます。
治療の例)
進行した腎不全では
進行していてもできることはあります。腎不全と一口にいっても、つらい症状の原因は何なのか?それぞれにきめ細かく対処することで元気を取り戻す猫ちゃんをたくさんみてきました。動物病院との連携が大切ですね。
例)上記に加えて
「お年寄りだからこそできることをしてあげたい」というご家族を私たちは獣医療でサポートします。
7歳以上のわんちゃんはほぼ100%歯周病になる。それなのに、予防も治療もされていないのはなぜでしょう。
−−−そんな言葉から始まった昨日のセミナー。院長と2人で参加してきました。小動物歯科の第一人者である戸田先生を講師に、朝から夕方まで座学と実習を行いました。
実は、獣医大学では歯科はほとんど教わりません。そのため獣医師は卒業後に必要な知識や技術を勉強するのですが、これがなかなかに大変です。
セミナーでは、本を読んでもわからない実践を学ぶことができます。歯のレントゲン撮影のデモンストレーションをしたり、歯科器具を手に取って使い勝手を比べたり、歯のモデルを使って実際に治療してみたり。収穫の多い一日でした。
もの言えぬ(そして自分で歯を磨いてくれない)犬猫だからこそ、歯周病に対して動物病院のできることがたくさんあります。我々獣医師はコツコツと腕を磨いて、地域の犬猫の歯周病撲滅を目指します!
ペットに与えるサプリメントの是非について聞かれることがあります。インターネットを見ても情報が多すぎて結局よくわからないということも。獣医学的にはどうなのでしょうか。
Q. サプリメントって効くの?
A. 処方薬のような効果はありません。サプリメントとは「補うもの」という意味。体に足りない栄養素を補うことで、症状を悪くする一因を減らすために与えるものです。
Q. お薬より安全?
A. 一般的に、処方薬と比べて副作用もほとんどなく穏やかです。ただし用量を守らずに与えると害になることがあります。
Q. 自然由来だから体にいい?
A. 自然、天然、植物性、オーガニックなどの特徴は、製品の品質とはあまり関係がありません。また、アレルギーのある動物などでは、原料や量に関わらず体に合わないこともあります。
Q. ネットでの口コミが多いから大丈夫?
A. 口コミは判断材料として確実ではありません。また、サプリメントには成分表示、安全性や毒性に関する規制がありません。書いてあることを信用しすぎないことが大切です。
Q. うちの子の病気に効くと書いてあったけど?
A. 薬事法により、サプリメントに特定の病気に対する効果があると宣伝することはできません。また、同じ病気でもケースにより治療は違うので、飲ませてよいか主治医に相談しましょう。
獣医師としての結論は:
参考になりましたか?前述した点を踏まえて、当院でもサプリメントを使っています。体調管理のひとつとしてうまく付き合いながら、ペットの健康寿命を伸ばしたいですね。
歯が折れた、長すぎて歯ぐきや唇に刺さる、または重度の噛み癖などのときに、歯を短くすることがあります。
これを生活歯髄切断術といいます。
歯の中心には、神経や血管が通う歯髄があります。歯髄が見えていると、しみたり、炎症をおこして歯を失ったりしてしまいます。そこで、歯を温存し将来のトラブルを防ぐのがこの処置の目的です。今回は実際のケースをご紹介します。
この若い猫ちゃん、キャットタワーから落ちて犬歯が折れてしまいました。また以前から犬歯が下唇に刺さって血が出ることが続いたため、この機会に左右の上顎犬歯を短くすることにしました。
※歯の治療の写真が苦手な方はご注意下さい。
はじめに口の中を診ると、歯石や歯ぐきの赤みがあります。
また歯垢で表面が凸凹になっています。歯周病になり始めているので、先にそちらを治療します。
茶色い歯石と歯ぐきの赤みがあります。
プロフィーブラシで粗研磨
見えないポケットの中も
歯の表面もツルツルに。
さて、ここからが歯カットです。
唾が流れ込まないように仰向けにすると、折れた歯の中心に歯髄が見えます。
犬歯を短く切りそろえ、中を削り、さらに歯髄を掘り進めます。
歯の中心には神経や血管が通っています。
歯髄が露出しないよう削ります。
充填材で歯髄を守ります。
光照射して詰め物を固めます。
そこへ、歯科用接着剤のための下処理をし、被せ物が剥がれないように接着剤を塗ります。
エッチング
ボンディング材を塗布
最終的に歯と同じ色の被せ物を重ねたら、、、
レジンを充填して
さらにこんもりと重層
いよいよ仕上げです。被せ物の表面を滑らかにして完成。
レジンの研磨
完成
もう噛み締めても痛くありません。
犬歯が短くなりました。
下唇に当たりません。
いかがでしたか?
全身麻酔で眠っている間に一回で終わるのは羨ましいかも?!
愛犬、愛猫の歯を温存しつつ、痛くならないようにしてあげたい方はご相談ください。
最近、マダニに関するニュースをよく目にします。このマダニという虫についてご存知でしょうか?
マダニは家屋に住むダニと違って草むらなどに潜んでおり、通りかかった人や動物の血を吸います。このため、マダニによる人の健康被害には、虫の寄生による皮膚障害に加えて、吸血するときに運ぶ感染症があります。
→国立感染症研究所の解説はこちら
今のところ東北地方以北でSFTS(重症熱性血小板減少症候群)発症の報告はありませんが、原因ウイルスの遺伝子を持つダニは北海道で確認されています。また、ダニ媒介性脳炎については同じく北海道で死亡例が出ています。
一方で、マダニが運ぶ病気は犬にもあります。岩手県では、それまで東北ではみられなかったバベシア症という病気が報告されました(診断した獣医さんはお見事でしたね)。バベシア症は根治が難しく、予防が大事です。
このように、マダニが原因の病気が人にも動物にも広がっています。ですから、犬猫のマダニ予防は、ペット自身だけでなく、家庭に持ち帰らせないことでご家族をも守るのです。野山はもちろん、市街地でもマダニは活発に活動しています。屋外に出る犬や猫には予防薬を用い、ダニの多い場所に近づけないようにしましょう。
暑い日が続き、ぐったりしたりお腹を壊したりして来院する犬猫が相次いでいます。熱中症を防ぐには、またもし熱中症になってしまったときはどうしたらよいのでしょうか?
熱中症になりやすいのは:
体温調節がうまくなかったり、体力が落ちていたりする動物です。
なりやすい状況:
犬はハァハァと細かく息をすることで唾液を気化させ体温を下げます。ですから、気温が高く、風通しが悪く、湿気がこもった環境では体に熱がたまってしまいます。猫は犬に比べて暑さに強いと言われていますが、限度を超えるとやはり熱中症になります。
防ぐには:
室内を涼しく、風通しをよく、こまめに水を飲ませることです。
どんな症状:
夏ばて程度のものから、死に至るケースもあります。耳などの毛が薄い部分がいつもより熱く感じたら、すぐに診察を受けましょう。
自宅での応急処置:
元気や食欲があって症状が軽いとき、またはすぐに来院できないときは、ゆっくりと体温を下げましょう。保冷剤を体に直接当てることや、氷水につけるなどして急冷することは絶対にやめてください。血栓症や低体温などの危険な状態になりかねません。
「動物病院は敷居が高い」「大した事ではなさそうだけど行っていいの?」という声にお応えして、ペットの無料健康相談会を開催します。
7月17日(日)・31日(日)※1の午前10時から午後6時まで、獣医師2名がご質問やご相談を無料※2でお受けします。
・爪の切り方を知りたい
・予防っていくらかかるの?
・甘噛みを止めさせたい
など、どんな事でもOKです。またご希望の方は院内をご案内します。ペットをお連れでも、飼い主様だけでも、どうぞお気軽にご参加下さい!
※1 通常は日曜日は休診となります。
※2 相談、診察、お手入れは無料ですが、検査や治療が必要な場合には費用がかかります。
この度、日本獣医画像診断検定医に合格しました。 制度の立ち上げから初の合格者は、私を含めて全国で4人。光栄なことです。週末に大宮で開催された学会の中で授与式があり、会長の宮原先生から一人一人に合格証が手渡されました。
画像診断といわれてもイメージしづらいと思いますが、レントゲンやエコーといった検査なら、うちの子も受けた!という方がいらっしゃるかもしれませんね。
いろいろな理由で来院する動物に何をしてあげられるのか?早く、正確で、そして負担の少ない方法は?物言わぬ動物を相手に作戦を立てるとき、画像検査とそれを読む力がとても役立つのです。
検定合格を励みにもっと腕を磨いて、「読めるかかりつけ医」として信頼していただけるようになりたいと思います。
ジェネリック医薬品という言葉が知られるようになってきましたね。最初に作られたお薬(先発品)の特許が切れて、他のメーカーが作った同じ成分の後発品を指します。
一方で、動物向けに作られたお薬が増えてきています。動物専用に開発された薬剤や、人で使われている薬剤をペットに与えやすいようにしたものです。
そこで動物病院には
①人用の先発品
②人用の後発品
③動物用の先発品
④動物用の後発品
の4種類があります。それでは、同じ成分の違うお薬は、どんな基準で使い分けているかご存知ですか?
飼い主さんのご希望により、より使いやすいお薬を取り寄せることもあります。お薬に関するお困りごとは遠慮なくご相談ください。違うお薬にすると解決するかもしれませんよ。
ついに、当院でも内視鏡(胃カメラ)が導入されました。人間ドックでおなじみのこの機械ですが、犬や猫ではどのように使われるのでしょうか?
一番多いのは、異物の取り出しです。犬や猫は思いがけずにいろいろなものを飲み込んでしまうものです。果物の種やおもちゃ、布など。吐き出すことも、便に出ることもない場合は取り出すしかありません。そこで内視鏡なら、(形や大きさによっては)お腹を切らずに引っ張り出すことができるわけです。
また内視鏡は、胃腸の内側を直接見られるため、レントゲンや超音波でわからない病変を見つけることが得意です。合わせて、粘膜の一部をつまんで採る「生検」を行うことで、病気の診断を確かなものにすることができます。
どちらの場合も、人間とは違って全身麻酔をします。そのような機会がなければ何よりですが、検査や治療が必要なときにはより負担が少なく確実な方法を取りたいですね。
一昔前までは犬の死因第一位だったフィラリア症。今はだいぶ減りましたが、残念ながらまだ撲滅されていません。愛犬をこの病気から守るにはどうしたらよいのか、フィラリア症の成り立ちと一緒に説明したいと思います。
フィラリア症の原因は犬糸状虫という寄生虫です。この寄生虫を持つ犬を蚊が吸血すると、幼虫が蚊に移ります。そして、蚊が次に吸血するときに再び犬に移ることで、犬から犬へと感染を広げます。
さて、犬の体内に潜んだ幼虫は脱皮をくり返して成長します。この時は犬にはまだ何の症状もありません。幼虫は血管を通り、半年くらいかけて最終的に犬の心臓や肺に住み着きます。成熟した糸状虫はそうめんくらいの大きさになり、血管を傷つけたり詰まらせたりします。これがフィラリア症です。
一般的にフィラリア予防薬と呼ばれているものは、幼虫が犬の体に入って潜んでいる特定の時期を狙って駆虫をするものです。その時期を過ぎて成長した虫には効きづらいのです。だから1ヶ月に1回投薬するのですね。
それでは、いつお薬を与えたらよいでしょうか?獣医師によって意見は異なりますが、全米フィラリア協会では薬の効果を確実にするため1年を通した予防を勧めています。冬はやめて春に再開する場合は、感染期間の少なくとも1ヶ月前、または蚊が出始めてから1ヶ月後を目安にします。そこで、当院では4月末〜5月初めからの予防をお勧めしています。
フィラリア症は怖い病気ですが、予防できます。お薬も安全性が高く、最近ではいろいろな種類から選べて便利になりました。ぜひ確実に予防してあげましょう。
ペットフードはどのように保存していますか?
今回は、新鮮なうちに美味しく食べてもらうためのコツをご紹介します。
ペットサロンで麻酔をかけずにわんちゃんの歯石を取るサービスがテレビで紹介されていました。
この無麻酔下歯石除去ですが、実はその危険性が指摘されていて、日本小動物歯科研究会の公式声明も発表されています。
歯痛だけでなく、顎の骨が折れたり、全身に菌をまき散らす原因となる歯周病。その治療に麻酔が必要な8つの理由を解説します。
①歯石除去のゴールは、歯の表面をツルツルにして歯石がつきにくくすることです。しかし、動く動物の歯をガリガリと削ると、細かい凸凹が残って、歯石がつきやすくなります。健康な歯のエナメル質を傷つけることもあります。
②歯科器具は先の尖ったものが多く、力加減には繊細な技術が必要です。患者さんが動くと、歯、歯茎、唾液腺や血管が傷つきます。
③歯周病の治療の本丸は、外から見えないポケットの部分です。ポケットの底まで器具を入れて処置をしなければ歯周病は放っておかれたのと同じです。無麻酔ではこの部分の歯石は取れません。
④歯周病がひどくなりやすいのは器具の届きにくい奥歯です。どれだけ我慢強い犬でも、麻酔なしでは奥歯や内側の処置ができません。
⑤歯石はばい菌の塊です。犬が処置中にむせて、取った歯石が気道に入ると肺炎を起こします。麻酔をかけるときは、気管チューブや吸引器を使って気管を守ります。
⑥歯周病にかかった歯の周りの骨(歯槽骨)はもろくなっています。動く動物を処置しようと、引っ張ったり抑えたりするだけで顎の骨が折れることがあります。
⑦正しい歯石取りは痛いです。悪くなった歯を抜かなければならないこともよくあります。痛い思いをすること自体かわいそうですし、家に帰った後に歯みがきをも嫌がるようになります。
⑧麻酔が怖いという声を耳にしますが、麻酔の安全性は年々高まっています。また、術前検査で安全性を確認したり、持病をフォローしたりします。麻酔はお年寄りだから無理ということはありません。
つまり、無麻酔ではペットに怖い思いをさせた上に歯周病を悪化させかねません。麻酔をしないから安全、というのは間違いなのです。
自分が犬だったら『寝ている間にすっかりよくしてほしい!』と思うだろうなあ、と想像しながら歯周病の治療を行っているのですが、いかがでしょうか?
週末は獣医内科学アカデミーに参加しました。2000人以上の業界人が集まる大きなカンファレンスです。
セミナーを受けて質問をしたり、専門家の友人に仕事の相談をしたり。3日間たっぷりと、すぐに診療に活かせる情報を集めてきました。
聴講した演題をご紹介します。
・救急時の輸液
・エコーによる右心機能評価
・慢性腸症の管理
・アトピーの減感作療法
・猫の皮膚糸状菌(かび)症
・犬の歯科疾患
・猫の肝胆道系疾患
・慢性腎不全の早期発見
・肺疾患のエコー検査
・猫の耳道ポリープ
・胃がんの見つけ方
・呼吸困難の救急治療
・猫の内視鏡検査(胃カメラ)
・血液検査結果の読み方
・犬猫の糖尿病
・血栓症の治療薬
内科系を中心になんでもありの内容なのでした。
以前からほしかった、新しい検査機器を導入しました!といっても手のひらに収まる小さな電子機器です。
人と同じように、犬や猫も糖尿病にかかります。インスリンの効き具合を見ながら注射をするのですが、そのときに必要なのがこまめな血液検査です。
院内には既に血液生化学検査機があるのですが、採血量が比較的多いことなどの負担がありました。
それに対して、今回購入した動物用の血糖値測定器「アルファトラック2」は、採血量が少なく、痛みもわずか、結果がすぐに出るなど期待大です。今までの生化学検査のサポートとして大いに活躍してくれそうです。
お盆前後は暑さや移動、イベントなどでお腹を壊す犬猫が続出しました、、。皆様のペットはいかがでしたか?
さて昨日は、青森県獣医師会青森市部主催のセミナーに参加するため、青森市に行ってきました。講師は東京大学の大野先生で、研修医時代の恩師です。
テーマは
*肝外胆道系疾患に対する内科的診断と治療
*犬と猫の代表的な不明熱と免疫抑制薬
の2本立てです。
タイトルからは病気のイメージが湧かないかと思いますが、いずれも獣医師を悩ますやっかいな病気です。診断も治療も難しい上に、教科書に書いていないことがたくさんあるのです。そこで、大野先生の分かりやすい解説と実践的な質疑応答は、今日から役立つ情報が満載でした。受け持ち患者さんのことも相談でき、有意義な1日になりました。
八戸に帰ってくると花火大会が開催されていました。霧雨に霞んだ花火もなかなかきれいでした。
中高齢のわんちゃんには、弁膜症という心臓病が多いことは以前のブログで取り上げました。
この病気は、一般的にゆっくりと進行します。最初は症状もなく、検診で心臓に雑音があると言われてびっくりされる飼い主さんが少なくありません。
このように早期に発見された場合は、いつどんな薬を飲ませ始めるべきなのでしょうか?
アメリカ獣医内科学学会(ACVIM)から2009年に発表され、今も改訂中の診断・治療ガイドラインにその目安が載っています(英語ですが、ご興味のある方はぜひご一読下さい)。
そこで、ガイドラインに従い、身体検査、画像検査、血液検査などで重症度を調べます。その上で、薬の飲ませやすさや費用などを踏まえて治療するか、どんな薬が合うかを決める訳です。まずは聴診器で「もしもし」が大事ですから、健診にいらして下さいね。
雨続きでじめじめするこの時期、ワンちゃんの皮膚炎も増えています。
例えば、こんな症状:
・シャンプーしたのにすぐ臭う
・ベタベタ、ごわごわ、フケが出る
・耳がジュクジュクする
特にひどくなりやすいのは、耳、顎、前足の付け根、内股などです。皮膚が薄く、擦れたり蒸れたりしやすい場所ですね。
原因は様々ですが、皮膚に住む細菌やカビなどが悪さをしていることがこの時期には目立ちます。検査をして原因を見つけたら、それに合う医療用シャンプーや塗り薬で治るケースがほとんどです。当院では薬浴も行っていますので、お悩みの方はぜひご相談くださいね。
わんちゃんが中高齢になると増えてくる心臓病に、弁膜症というものがあります。
心臓の中にある弁が閉じきらなくなると、ポンプ機能がうまくいかず、血液が滞ります。すると、余った水分が肺にしみ出てしまいます。これが肺水腫という状態です。
むくんだ肺は、「空気を出し入れして体に酸素を取り込む」という本来の仕事ができません。
ハァハァしている、お座りしたままでぐっすり眠れない、舌が紫色になるなどの症状があったら要注意です。きちんと治療すれば長く生活の質を保つことができますから、年齢のせいと諦めずにぜひご相談ください。
わんちゃんの皮膚のトラブルに関するご相談が多いため、予約制のカウンセリングを始めました。
皮膚病には、それぞれのわんちゃんの個性や生活環境が複雑に影響しています。口コミやインターネットの情報が必ずしも「うちの子」に適していないのは、そのためです。
・治るものなの?
・皮膚病の治療って、実際どんなことをする?
・食事は何にしたらいい?
・家でできることはある?
これらの疑問に対する「うちの子」の正解を探すためには、初めての診察のときにじっくりとお話を伺う必要があるのです。これには1時間、ときには2時間以上かかることもざらです。
そこで、カウンセリングではたっぷりと時間を取って、お悩みが解決するまでとことん話し合います。ご予約やお問い合わせはお気軽にどうぞ。
狂犬病予防期間が始まっています。
集合注射の日程は各市町村役場でご確認下さい。例えば、八戸市では市のHPで見ることができます。
動物病院への来院が必要なのは、
・集合注射の日程でご都合がつかない
・怖がりなどで集合注射が苦手
・治療中の病気があり、接種しない可能性がある(猶予の手続きが必要になります)
・仔犬などで混合ワクチンを優先させる
などの場合です。いずれも、市町村からのお知らせはがきが必要です。まだ登録をしていない場合ははがきが届きませんので、初めての接種を受ける前にはお住まいの市町村に登録しましょう。
原則として、4〜6月中に全ての犬に狂犬病予防接種を受けさせる義務があります。八戸市外の集合注射の日程など、ご不明な点は遠慮なくお問い合わせください。
やすだ動物病院は、おかげ様で無事2年目を迎えることができました。
この1年間、飼い主の皆様方には暖かく見守っていただき、心より感謝いたします。また、市内の獣医師の先生方、全国に散らばる同業の友人、その他たくさんの方々の応援に支えられてきました。
ありがとうございました。そして、もの言わぬ動物たちに日々教わり、癒されて私たちスタッフはチームとして成長することができました。彼らから学んだことを、明日の診療に精一杯生かしていきたいと思います。
2年目は、より一層地域の皆様に頼っていただけるよう、さらに努力を重ねてまいります。今後とも、やすだ動物病院を何卒よろしくお願い申し上げます。
犬とフェレットのフィラリア予防は、いつから始めたらよいのでしょうか?
実はこれ、地域や獣医師により多少異なります。気温を基に割り出したHDUや、蚊の発生から1ヶ月後、を目安に決めるのが一般的です。確実な予防のため、一年を通した予防を勧める獣医師もいます。期間が長くても安全性は変わらないからです(つまり変わるのは費用だけということですね)。
上記を踏まえて、当院では昨年は5月末の開始をお勧めしました。今年も基本的には同様で問題ないと思われます。
ただし、今年は今月の初めから蚊を見かけるようです。これには気温だけでなく湿度や発生場所などの影響も考えられます。ご自宅や散歩道などの様子によって、ご心配な方は早めに予防したほうが安全かもしれませんね。
この若いゴールデンレトリーバーさんは、以前から痒みと軟便が続いていました。
虫下しをしたり、お薬を飲ませたりしても治りません。そこで、除去食試験を行いました。定期的に記録をつけながら、特別な病院食を2ヶ月間与えると、痒みも便も改善しました。さらに、以前の食事を与えると、両方ともぶり返しました。食べ物のアレルギーです。
食べ物のアレルギーは1回の診察でわかりません。唯一の診断法が、この「病院食で症状が治まり、以前のものに戻すとぶり返す」という結果なのです。時間がかかる分しっかりと診断でき、お薬に頼らずにつらい症状を和らげられます。反対に、食べ物が関係ないとわかれば無駄な食事制限をしなくて済みます(食べ物と無関係の皮膚病は、実は多いです)。
うちの子は皮膚が弱いからと食事やおやつ選びに悩んでいる方は、ぜひ一度ご相談下さい。病院食を上手に使って、それぞれに一番合った食生活を見つけていただきたいと思います。
狂犬病予防接種についてのお知らせです。
既に市町村からの案内葉書がお手元に届いた方もいらっしゃるかと思いますが、接種の期間は原則として4月1日〜6月末までとなっています。なお、八戸市では今月は接種できませんのでご注意ください。
接種を受けるのは集合注射と動物病院の2通りからお選び下さい。
集合注射は、4〜5月にかけて各地で開催されます。日程と場所は案内葉書または各自治体HPで確認できます。
動物病院で接種される場合は、4月以降は日付の指定もご予約の必要もありません。来院の際に葉書をご持参ください。なお、初めての接種には、事前にお住まいの地域での登録(鑑札が支給されます)が必要です。
生年月日や飼い始めた時期によっては6月以降に接種する場合もあります。また、病気などのために接種を見合わせる場合は別の手続きが必要となりますのでお訊ねください。
メーカーさんによる院内セミナーがありました。テーマは、この業界では比較的新しい、国産の動物病院用食についてでした。
良質なペットフードは、病気の治療や健康管理に欠かせません。一方で、飼い主さんにとっては、美味しく食べてくれるか、続けやすい値段か、という面も気になるところですね。
この国産フードのお勧めポイントは以下の点だそうです。
・原材料や添加物(天然由来)が安心なこと
・輸送にかかる時間が短くて新鮮なこと
・日本の犬猫向けの味付けをしてあること
・腎臓病用食が小包装してあること、など
ペットフードは迷ってしまうくらい沢山ありますが、実は人の食品のような厳しい規制がありません。ペットの健康のために賢く選んであげたいですね。
以前ご紹介した角化異常症、その2です。
前回とは違ったタイプで、こちらのわんちゃんはふけと痒みが主な症状でした。さらに、ゴツゴツした湿疹(かさぶたに似ていましたが、これもふけの一部)が全身にでき、シャンプーでそれらが剥がれて赤くなっていました。皮膚の表面をテープで採って顕微鏡でみると、新陳代謝がうまくいっていないことがわかりました。角化異常症です。
他の皮膚病がないことを確かめてから、治療開始。1ヶ月単位でシャンプーやサプリメント、お薬を試して、相性の良い方法を探しました。その結果、初めての来院から4ヶ月ほどで、本来のツヤツヤなお肌が戻ってきました!
同じ病気でも、患者さんごとに治療法は異なります。計画的に治療に取り組んでよい結果に結びついた、というお話でした。
週末は横浜で行われた学会に参加しました。昨年は開業準備中でしたが、今年は他のメンバーに病院をお任せしてきました。私だけ出してもらったからには成果を持ち帰らねば!といつになく気合が入ります。
肝炎、てんかん、リンパ腫、腸炎、歯周病などなど。検査技術から新しい治療法まで。獣医療の発展にはめざましいものがあります。最新の情報に触れて、クタクタになりつつも充実した3日間でした。
学会のもう一つの楽しみは、同業の友人や先生方に会えることです。元気そうな顔をみてよもやま話をしたり、仕事の相談をしたり。中には各分野の専門医もいますから、治療法に悩んでいる症例について貴重なアドバイスを頂くこともできました。今後の診療に多いに生かしたいと思います!
ここしばらくリンパ腫の患者さんが続きましたので、この病気についてお話します。
リンパ腫は血液のがんとも呼ばれ、犬と猫ではしばしば見かけます。症状が現れにくいために、発見された時点で既に進行していることがほとんどです。
残念ながら完治はしないのですが、抗がん剤によく反応します。そこで、効果が高くて副作用の少ない治療法が世界中で研究されてきました。最も効果的なのは、週1回程度、注射に通院する方法です。また、費用や通院の面で難しい場合は、比較的マイルドな飲み薬だけという選択肢もあります。
いずれも、目標は家で気持ちよく過ごしてもらうことであり、無理矢理に延命させるのではありません。
そして、抗がん治療を受けるかどうかに関わらず大事なのは「緩和ケア」です。腫瘍に伴って生じる痛みや吐き気、息苦しさといった症状に一つ一つ対処すると、生活の質は必ず上がります。お年寄りだから、末期だからと諦めずに何でもご相談下さいね。
今週は全国的に雪が続くようですね。当院の前の広場も真っ白になりました。朝一は足跡一つなく、見とれるくらいにきれいでした。
しかし!歩行者にとってはあまりありがたくありませんね。来院される際には、どうぞお足下にお気をつけ下さい。
今回は、あまり知られていない、でも実はよくある「角化異常症」をご紹介します。皮膚の新陳代謝が乱れて、ベタベタと脂っぽい(脂漏症)、反対に乾燥してふけが出る、あるいはかさぶたに似た付着物が多発するなどの症状が現れるものです。
いろいろなタイプを含む症候群ですから、原因が違えば対策も変わります。そこで、疑わしい要因を一つ一つ当たっていきます。
写真のわんちゃんの場合は、カビと痒みの治療を始めたところ、3週間後には見違えるほど良くなりました。その後は体に負担のない薬用シャンプーやサプリメントだけで良い状態を保っています。
痒い皮膚病といえばアレルギーが有名ですが、こんな病気もあるのです。つらい症状でお困りの方はぜひ一度ご相談くださいね。
皆様、明けましておめでとうございます。
やすだ動物病院は開院して初めてのお正月を迎えました。年始から緊急の患者さんが絶えず、地域獣医療の責任を改めて感じて身の締まる思いがしました。本年もスタッフ一同、力を合わせて頑張ってまいりますので、よろしくお願い申し上げます!
今週は研修医時代の友人が訪ねてきてくれました。
当時から優秀な彼でしたが、卒後にアメリカに渡って放射線腫瘍専門医の資格を取りました。現在はジョージア大学で働いています。今回は、十和田の北里大学で講演するついでに八戸に足を伸ばしてくれたのです。
久しぶりの帰国ということだったので、港町らしいものをと、皆でお寿司屋さんに行くことに。新鮮な海の幸を頂きながら、仕事のことや近況やら話に花を咲かせました。
10年以上も会っていませんでしたが、旧友との再会は楽しいですね。翌日の講演は「放射線治療」と「米国で専門医になる方法」についてでした。両テーマとも非常に興味深く、刺激を受けて帰ってきたのでした。
5ヶ月齢の犬が、食欲がなくなり吐いたということで来院しました。普段からタオルを噛む癖があるそうです。エコー検査をすると、昨日食べた食事がまだ胃にあり、腸はぐにゃぐにゃとよじれていました。バリウム検査をしたところ、胃の中身がその先へ流れて行きません。腸閉塞です。開腹手術か、、、と思ったその時、子犬は便と共にタオルの切れ端を吐きました。幸い手術は免れましたが、ずいぶん苦しい思いをしてしまったのでした。
タオルや紐などの線維製品は、消化管に絡まって壊死や腹膜炎などの一大事に至ることがあります。その他にも、鶏の骨などのこの時期に多い異物にも注意したいものです。特に好奇心の旺盛な子犬・子猫の場合はお気をつけ下さい!
年の瀬が近づいてまいりました。ヘッダーでお知らせしております通り、当院の年末年始の外来診療は以下のように行います。
12月30日まで 通常通り
12月31日 朝9〜10時
1月1日 休診
1月2日 朝9〜10時
1月3日 休診
1月4日から 通常通り
なお、本年は年末の連休を長めに設けているメーカーさんが多いそうです。このため、常用しているお薬や処方食のある方は、早め・多めに備えておくと安心です。処方食はご自宅に直送することも可能ですので、ご希望の方は注文の際にお伝えください。
今週11/28(土)に放送される「世界一受けたい授業」で、東京大学の荒田明香先生が犬猫の生態についての授業を行います。
彼女は、国内では数少ない動物行動学の専門家であり、研修医のとき以来の良き友人でもあります。冷静かつ優しい目で動物たちを見守るその仕事ぶりを見てきましたから、面白いお話が聞けること請け合いです!お時間のある方はぜひご覧下さい☆
今回は、時々ご質問を受ける塗り薬についてのお話です。
飲み薬よりも全身への影響が少ない塗り薬は、皮膚病持ちの動物の強い味方です。塗り薬は、目的や塗る場所によって主に3つのタイプ(軟膏、クリーム、ローション)を使い分けます。
軟膏は一番固く、塗るとベタベタします。毛の多い部分には使いづらい反面、皮膚に長く留まってくれるので、薬の効果が長く続きます。また、患部の保護作用もあります。反対に、ローションはサラサラとした軽い使用感です。クリームは両者の中間です。
その他には、薬用シャンプーやスプレーなどの外用薬もあります。
皮膚の乾燥や鼻・肉球のひび割れなど、夏とは違った皮膚病の増える季節です。常備薬として塗り薬をお使いの方は、今の状態に合わせて種類を見直す必要があるかもしれません。お手入れの方法に自信のない方もお気軽にご相談くださいね。
最近はぐっと寒くなり、冬の訪れを感じます。
そこで、忘れがちな犬とフェレットのフィラリア予防についてのお知らせです。予防期間の終了は今月末です!蚊が居なくなってから1ヶ月後のこの時期に、最終回の投薬をすることがポイントです。
暖かい地方に多い病気と思われていますが、10月で投薬をお休みしただけでフィラリア症にかかるケースが市内でも発生しているようです。半年間続けた予防が無駄にならないよう、どうぞご注意ください。
早速気づいてくださった方、ありがとうございました。先日、受付と風除室に写真を飾りました。
今まで、「新しくエステサロンでもできたのかしら?」とお声を掛けていただくこともあったのですが、これでもう動物病院だとわかるはずです!なお、キャンバス写真は当院のロゴのモデルになった2匹です。受付で皆様をお迎えしますので、どうぞよろしくお願いいたします。
秋になり、病院前の木々も色づいてきています。早いもので開院してから半年が過ぎました。ご来院いただいた方々に育てていただきながら、徐々に私たちスタッフも診療の流れに慣れてきたように思います。
今後もよりよい獣医療を目指して努力を重ねてまいります。地域の皆様のご要望にもできるかぎりお応えしていきますので、お気づきの点やご希望がありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
10月になりました。月末にはハロウィンが控えていますね。そこで、やすだ動物病院では、受付にワンちゃん用トリーツのご用意をいたしました。ヒルズの低アレルゲントリーツです。
食物アレルギーで食事制限をしていても、もちろんそうでなくても安心して与えられるビスケットタイプのおやつです。どうぞご自由にお持ちください♪
今週9月20〜26日は動物愛護週間です。デーリー東北さんは、毎年この時期に特集を組んでいるとのことで、今年は当院に取材にいらっしゃいました。普段は飼い主さんに対して説明しているペットの健康について、インタビューにお答えするのは初めてでした。
当日は長々とお話ししてしまいましたが、記事になるとわかりやすいですね。ペットの健康管理に関してご家庭で気をつけるポイントがまとまっていますので、下のダウンロードファイルをぜひご覧ください!
先週のことですが、十和田市にある北里大学で日本獣医学会学術集会がありました。
大学の先生をはじめ、各分野で活動する獣医師が全国から集まる大会です。そして、私たちの開業を知った恩師や学友が、当院まで足を伸ばして訪ねてきてくれました。院内をご案内したり、近況を報告し合ったり。普段なかなか会えない方達のご訪問が心に沁みました。
大学を卒業してから10数年も経つと、当時学生や院生だった仲間たちはすっかり立派になって、大学で教鞭を執っていたりします。一方、お世話になった先生方は、ますます精力的に活躍されています。
自分たちも同じ獣医師として恥ずかしくない仕事をしたいと、心新たにしたのでした。
このトイプードルさんは、目の周りが汚れるということで来院しました。確かに目頭の下の毛が茶色くなり、汚れが絡まっています。どうやら、いつも涙が溢れているために涙やけを起こしたようです。
涙腺で作られた涙は、まぶたの裏に開いた細い管を通って、鼻に抜けていきます。鼻涙管と呼ばれるこの排水路が詰まって、涙が溢れていた訳です。そこで、麻酔をかけて鼻涙管を洗うことにしました。柔らかい針を通して洗浄液を注入すること数回、鼻涙管は開通して、液が鼻からポタポタと出てくるようになりました。最後に目薬を入れて、15分ほどで無事終了。
すぐに麻酔から醒めて元気に跳ね回るプードルさん、よくがんばりました。
暑い時期に多い外耳炎、こじらせる前に対策することが大事です。例えば、写真のトイプードルさん。垂れ耳で、耳の中の毛もあり、軽度の外耳炎を起こしています。でも、この程度であれば適切なおそうじをするだけで済みそうです。
耳そうじをすることでいくつかの効果があります。
お盆の時期ならではの患者さんが増えています。慣れない乗り物で熱中症にかかったり、かかりつけのいない帰省先で急病になったり、といったケースです。
そこで、ペットを帰省に同伴される場合に気をつけたい3つのポイントをまとめました。
お帰りの道中も、どうぞお気をつけていらして下さいね。
先日の記事でご紹介した、動脈管開存症の経過です。
先月末に当院で手術を行いました。珍しい心臓外科に緊張の連続でしたが、無事に終了しました。当のキャバリアさんも翌日には元気を回復し、手術前よりも活発になりました。
そして昨日、抜糸と超音波検査を行いました。動脈管を縛ったことで余計な血流が止まり、肺に向かう血管はきれいな一方通行になっています。検査で成功を確認して、ホッとしたスタッフ一同なのでした。
日々の診療をしていて調べ物があるとき、情報収集には本や論文、ウェブサイトなどを利用しています。でもやはり、教科書は一番頼りになる情報源の一つです。
電子書籍の普及に伴って、獣医学の教科書も少しずつですが電子化されてきています。そこで、院長がこつこつ貯めたライブラリーの本を院内のパソコンでも開けるようにしました。
レントゲンや皮膚の拡大写真などの、細部が大切な画像もなかなか良い画質で見られるのでとても役立っています。端末数の制限がなければ、文句なし!なのですが。
当ブログをご覧いただいている中には、他の地域にお住まいの方もいらっしゃるので、今回は八戸の誇るお祭りをご紹介したいと思います。
八戸三社大祭(さんしゃたいさい、と読みます)は、地域最大の歴史あるお祭りです。巨大な山車が何十台も街を練り歩く姿には、毎年見ても圧倒されます。
全国的には弘前のねぷたまつりの方が有名かもしれませんが、実は負けず劣らず豪華な三社大祭。夏祭りが大好きな方は、ぜひ遊びにいらして下さいね。
本日は、ペットの療法食を作っているヒルズさんから講師をお招きして、院内セミナーを行いました。
いろいろある療法食の使い分けから犬猫の栄養学まで、スタッフ全員でお勉強しました。新しい療法食はもちろんですが、馴染みの深い処方食についてもまだ知らないことがあります。へー、なるほど、と2時間が短く感じられました。
例えば、ダイエット用のご飯というと様々な種類がありますが、市販されているものは太りにくいだけで痩せさせる効果はないとのこと。犬猫の肥満も科学的に研究されてきています。必要な栄養素を確保しながら脂肪を燃焼させる成分とバランスが、減量用療法食の特徴なんだそうです。
食事についてお悩みの方、ぜひお気軽にご相談ください!
外来診療日についてのお知らせです。
お盆を含めて、8月は日曜日を除く月〜土曜日まで通常の診察を行います。よろしくお願いいたします。
本日は若齢のキャバリアに見つかった心臓病のお話です。
胎児は肺呼吸をしないので、心臓を出た血液が肺を通らずに心臓へ戻ってくる抜け道(動脈管)を持っています。生後間もなくこの動脈管は閉じて、代わりに心臓から肺へ、そして心臓へと戻ってくる通り道を使うようになります。
ところがこのキャバリアさんでは、動脈管がうまく閉じませんでした。そのために、肺で酸素をもらった血液が、全身へ送られる前に抜け道から逆戻りしてしまっています。
この動脈管開存症は、放っておくと命に関わる怖い病気です。子犬の検診で念入りに聴診をするのは、このような心臓病の徴候がないかどうかを確認しているのです。
夏は実習の季節でもあります。
やすだ動物病院にも、今週いっぱい、盛岡の動物看護専門学校から学生さんが来ています。OBである当院の看護師から、保定や掃除の仕方などを熱心に教わっています。
院内で見かけた際には、お声を掛けてあげて下さいね。
みなさん、スリッカーをご存知ですか?ペット用の金属製ブラシです。被毛のお手入れに便利なグッズですが、皮膚の弱い犬猫では思わぬトラブルにつながることがあります。
スリッカーの尖った先端は、軽くとかしたつもりでも細かいひっかき傷を作ります。ひっかき傷は皮膚のバリアが途切れた状態ですから、そこからアレルギーのもと(アレルゲン)が侵入したり、菌が増殖したりするのです。
特にこんな場合は要注意です。
・抜け毛が気になって頻繁にスリッカーをかけている。
・背中を中心に毛が薄く、かさぶたが出来ている。
・トリミング後に痒がる。
元々ある皮膚病を悪化させていることもありますので、思い当たる方はご相談下さいね。
本日は、子猫に多い皮膚のトラブルについてです。
2ヶ月齢のセルカークレックスさん、顔の毛がまばらに抜け、赤くなっています。ところどころフケもあります。
皮膚糸状菌症は、角層や毛を好むかびによる病気です。人の水虫もこの仲間ですね。犬だとヨーキー、猫だとペルシャに多いとされています(セルカークレックスもペルシャの血が入っています)。
子犬や子猫に多いのですが、環境中に残って人にも移ります。早期診断が大事ですので、このような脱毛を見つけたらお早めにご相談下さいね。
大宮で学会に参加してきました。日本獣医画像診断学会の検定医になるべく、講習を受けるのが主な目的でした。
レントゲンや超音波などの画像を読みとくのを画像診断といいます。一般診療医(町の獣医さん)の中で、一定の画像診断のスキルを持った者に、学会がお墨付きを与えようという企画なのです。この検定医制度はスタートしたばかりで、第一回目の試験は来年に行われます。
勉強することは盛りだくさんで、試験を受けることすら怖いのですが、、、できれば一期生になりたいものです。
他の学会との合同開催だったので、他にもウサギの麻酔やイヌの弁膜症についてお勉強してきました。思いがけず旧友と会えたこともあって、中々充実した週末だったのでした。
ここ八戸にも夏がやってきました。開業して初めての夏に、他の地域と比べて感じたことを挙げてみたいと思います。
1.マダニが多い
他の地域では、動物につく寄生虫といえばノミがほとんどでした。一方こちらは、市街地でもマダニが圧倒的に多く、繰り返し寄生されてしまうこともあるようです。
2.野良猫が少ない
長く厳しい冬があるためでしょうか、道端を行き来する野良猫たちは少ないように感じます。
3.やっぱり小型犬が人気
当院の患者さんでも、1番多い種類はチワワ、2番目はミニチュアダックスフンド、3番目はトイプードルです。日本全国、小型犬が人気ですね。
さて、先月いっぱいまで開催してまいりました、ペット写真コンテストの開票をいたしました。
うちのコに入れてもいいかしら?と遠慮しながら投票される方や、たまたま通りがかった動物が大好きな方など、合わせて106名もの方にご参加いただきました。ありがとうございました。
混戦の中、栄えある優勝に輝いたのは、チワワのラムちゃん⭐︎
うるうるの瞳が皆さまのハートをがっちり捉えましたね。写真の通り、実際のラムちゃんもとても人懐こくて優しい女の子です。
ラムちゃん、おめでとうございます!
昨夜7時に先日お知らせしたブルドッグさんの帝王切開を行いました。2匹の元気な赤ちゃんです。
前日に母体の体温が下がったので、スタッフ全員で準備をしていました。その甲斐あって手術はつつがなく終了しました。
がっちりした体格の右がオス、少し小さい左がメスです。メスはやはり女の子らしい顔だと言われていますが、いかがでしょうか?
ご質問をいただきましたので、犬とフェレットのフィラリア予防時期についてお知らせします。
当院では5月末〜11月末(蚊が出始めてから1ヶ月後〜いなくなってから1ヶ月後)の投薬をお勧めしています。
なお、気温により割り出したHDUという数値によると、青森県でのフィラリア感染期間は6月15日からとされています。しかし、今月初めには院内でも蚊を見かけましたので、今月末のスタートが確実のようです。ご不明な点はどうぞ遠慮なくご相談ください!
本日ご紹介するこの11歳のチワワさん、以前から皮膚の痒みとフケが続いていました。
食べ物のアレルギーかもしれないということで、何年も専用の食事だけ与えられてきたのですが、症状は変わりません。改めて当院で検査したところ、マラセチアという皮膚に住む真菌(かび)が増殖していることが判明しました。そこで抗真菌剤の入った薬用シャンプーで薬浴をすると、皮膚の赤みはすっかり改善しました。
また、食事についても再検討しました。いつもと違うものを与えてみましたが、フケも痒みも悪化しません。食事制限の必要はないことがわかりました。
このケースと同じように、アレルギーかそうでないかとは別に、カビや寄生虫の治療をするだけで改善する(または、薬が必要なくなる)場合はたくさんあります。続けている治療や食事が今の症状に合っているのかどうか、時々見直すといいかもしれません。長いお付き合いになることの多い皮膚病ですから、テイラーメイドなお手入れ方法を見つけるお手伝いができたらと思います。
そろそろフィラリア予防のご案内でもしようかな、と準備していたら、、、昨日、別の困った虫さんが出ました。マダニです。
八戸はダニが多いと噂には聞いていたのですが、予想よりも早い登場です。小型犬の体に全部で3匹付いていました。幸い、まだ吸血し始めていないようでしたので駆除が間に合ったようです。
一旦吸血を始めてしまうと、がっちりとくっついてパンパンになるまで離れてくれないマダニ。感染症を媒介することもあるので、予防が大切です。草むらにお散歩にいくワンちゃん、猫ちゃんは特にご注意くださいませ!
先のペット撮影会にご参加いただいた方、お待たせしました!写真ができあがりました。
どれも素晴らしい出来あがりです。ご家庭でのスナップショットとはまた違った、特別な一枚になるのではないでしょうか。
また、当院入口の風除室ではフォトコンテストを開催しています。総勢29組のエントリーから選ばれた優勝者には、額縁入りの大判写真がプレゼントされますよ。
当院にご用のない方でもご鑑賞・ご投票いただけます。どうぞお気軽にお越しください。
本日は歯石処置です。内覧会のセミナーでも取り上げられた通り、犬の歯周病は重症になりがちです。
このチワワさんも、奥歯の歯石が歯肉に食い込むほどに付いていました。放っておくと、痛みや出血の原因になるだけでなく、歯肉が膿んで頬を突き破ったり、顎の骨が折れたりすることもあります。
術前検査では幸い異常は見当たらず、安全のため点滴をしてから麻酔をかけて処置を行いました。きれいな歯になり、口臭もなくなってスッキリ。明日から美味しくご飯を食べてくださいね。
先日のハリネズミさんに続いて、またまたお隣からおめでたい患者さんがやってきました。
ブルドッグさん、妊娠1ヶ月です。犬の妊娠期間は約2ヶ月ですから、ちょうど真ん中に差し掛かったところです。赤ちゃんの体長は現在33mmほど。ハリネズミさんは出産間近でも20mmでしたので、やはり大きいです。
一方、姿形は動物の種類が違えどよく似ていますね。生まれてきたらどんなお顔になっているのか、今から楽しみです。
ここ八戸もすっかり春めいてきました。当院の中でも、特に待合室はポカポカとしてまるで温室のようです。
ついウトウトと、、、していられません!
当ホームページの院内紹介コーナーが未完成だったのです。院長が写真を取り揃えて、先日ようやく開設いたしました。
各部屋の中や医療機器をご覧いただけますので、ぜひ覗いてみてくださいませ。
前回のブログにちょっとした反響がありましたので、その後のご報告です。
今朝、無事生まれました!小さなとげとげのある赤ちゃんが5匹見えます。お母さんハリネズミの育児を邪魔してはいけないとケージの外から見るだけでしたが、この産毛なら触っても痛くなさそうですね。
まだ店頭には並んでいませんので、写真でお楽しみ下さい!
診療開始3日目となりました。
1日目には「レジに釣り銭がない!」と慌てて両替機に走るという事件もありましたが、無事終了。
2日目も外来はのんびりしていたものの、電子カルテの設定や院内の整備に丸1日を費やしました。
3日目の今日は、珍しい患者さんがやって来ました。お隣のペットショップから、妊娠しているかもしれないというハリネズミさん。当院で初めての超音波検査を行いました。
ハリネズミにエコーを当てた経験は一度もありません。犬猫と同様に試してみると、、、いました!体長2㎝ほどの赤ちゃんが何匹も見えました。小さな心臓が拍動しているのも確認できましたよ。
昨日は内覧会の2日目でした。この日のメインイベントはデンタルケアについての院内教室です。予想を上回る参加人数に、院内中の椅子を処置室にかき集めて対応しました。講師の冨田さんのわかりやすいプレゼンテーションに、参加者の皆さんは熱心に耳を傾けていらっしゃいました。
ワンちゃんに多い、そしてしばしば重症化する歯周病。ご家庭でのケアに役立つ情報を持ち帰っていただけたのではないかと思います。
その他にも、前から工事中だったけれど何ができたのかしら?と立ち寄って下さる方や、動物病院の中を見るのは初めてという方もいらっしゃいました。
内覧会は終わりましたが、院内は随時見学できますのでぜひお気軽にお越しください!
昨日は内覧会の1日目でした。あいにくの天気で誰もいらっしゃらないのでは、と皆で悲観的になっていましたが、、、
開始早々の10時に、さっそく見学の方がお見えになって院内をご案内しました。少しすると、今度は撮影会の参加希望者が続々と集まり、狭い待合室はぎゅうぎゅうになってしまいました。
びっくりして固まってしまう子、飼い主さんの元へ一目散に走り出す子、はたまた楽しすぎて飛び跳ね中々シャッターの切れない子と、様々です。撮影会は当初の予定を大幅に延長して、フォトスタジオ(になった第二診察室)は一日中賑やかでした。
最終的に50名以上の方にご来院いただき、記念すべき1日目は幕を閉じたのでした。お足下の悪い中いらしていただいたペットを愛する皆様、ありがとうございました!!!内覧会は本日も開催します。
この1週間はとにかく慌ただしく過ぎ、あっと言う間に内覧会が明日に迫りました。
開業に当たってお世話になった業者さんから次々とお祝いのお花が届きました。待合室はすばらしい色と香りで満たされています。
お花のパワーに癒されつつも、スタッフ総出で内覧会グッズの準備、書類の用意に小物の買い出し、諸々の手続き、明日の動線打ち合わせと、中々終わらない仕事に圧倒されたのでした。
内覧会1日目のイベントは写真撮影会です。笑顔の素敵な、動物大好きの女性カメラマンさんが出張撮影に来てくれます。予約・料金不要ですので、皆様どうぞお気軽にご参加下さい!
内覧会にいらした方にプレゼントするトートバッグが届きました。ロゴが入ったオリジナルのデザインです。これからの季節はお散歩バッグとしても活躍してくれそうです。
そして中には、動物と人に嬉しい何かをご用意する予定です。詳細は当日のお楽しみに!
なお、内覧会について質問がありましたのでこちらでもお知らせいたします。
当日はペット連れでも、そうでなくても大歓迎です。お家にペットがいない方でも大丈夫。予約も記名も不要ですので、ぜひお気軽にお立ち寄りください。スタッフ一同、お待ちしております。
施設の工事が終了すると、さっそく医療機器の搬入されました。
開業に当たって購入した医療機器のほとんどをこの2日間で運び入れました。医療機器を卸していただいた小田島商事さんとは昨年7月からのお付き合いです。当時は誰に何を相談してよいのかすら分かりませんでした。それから、あれも欲しい、やはりこちらに代えたい、などと悩みに悩んでしまったのですが、その度に担当の松野さんと東さんにわがままを聞いていただいてきました。安いもので数万円、高いものでは車が買えるほどの大きな買い物です。何回も打ち合わせを重ねて選んだ機器は、合わせて50項目になりました。
真新しい医療機器が収まると、院内は一気に病院らしくなりました。日々の診療に道具の力を最大限に生かしていきたいと思います。
開催日:4月11日(土)、12日(日)
時間:10〜18時
場所:ラピア1階 やすだ動物病院
概要:院内の施設や設備をご案内します。普段はあまり見る機会のない裏方や、顕微鏡、超音波などの医療機器もご覧いただけます。予約は不要です。ペットを飼っていらっしゃらない方、ちょっと覗いてみたいだけの方も大歓迎!各日先着50名様にはプレゼントをご用意しています。
イベントその1:11日(土)は11時および14時から各1時間、ペットの写真撮影会を開催します。院内または病院の前で、写真館グランフォートさんによる出張撮影が行われます。出来上がった写真は参加者全員にプレゼントされますよ。また、希望者にはデータも差し上げます。さらに!自由参加のコンテストに優勝された方には、賞品として額入りの大判写真が贈られます。プロカメラマンによる「うちの子」の肖像写真をご自宅に飾ってみませんか?
イベントその2:12日(日)は11時および13時半から各45分程度、動物用医薬品のビルバックさんから講師をお招きしてデンタルケアについてのセミナーが行われます。タイトルは「お口は健康ですか?~本当は怖いワンちゃんの歯周病 」です。ご家庭でのケアについて学べますので、愛犬の歯の健康が気になる方にはお勧めです。予約や記名は必要ありませんので、どなたでもお気軽にご参加下さい。
工期通りに無事引き渡しが行われました。施工に携わった全ての方々、本当にありがとうございました!
これまでの道のりを思い出してジーンとするかと思いきや、実際は違いました。
開院まであと2週間、準備はラストスパートです。感慨にふける間もなく、今日からやるべきことで頭の中はいっぱいです。
・医療機器の搬入と動作確認
・家具小物の搬入と組み立て
・看板とロゴ入れ
・看護師さんの研修
・内覧会の準備
・家畜衛生保健所や消防の検査
等々、バタバタは続くのでした。
我が家にiMacがやってきました。といっても、開業までの一時です。
動物病院でパソコンがすぐ使えるように、あらかじめ電子カルテの設定や動作確認などをしておくのです。現場は引き渡しまであと少しあるので、自宅に運んでもらうと、元々書類の山となっていたテーブルはすっかり事務所風になってしまいました。機械音痴の私に代わって、院長がマニュアルを読みながらカタカタしています。私は隣で業者さんとのやり取りやちらし作りに、やはりカタカタ、、、。
4月までは、「事務所の片隅でご飯」という画が続きそうです。
現代アート風の壁に、どんどんクロスが貼られています。内装の顔ともいうべき、色柄が見えてきました。
色見本の山を前にああでもない、こうでもないと悩み、内装のプロからアドバイスをいただき、ようやく選んだクロスたち。
職人さんが大きなロールを巨大なカッターで切り取り、ぴったりと貼付けています。
待合室がテーマカラーの緑色になると、完成がぐっと近づいてきたことを実感しました。
内覧会は、4月11日(土)、12日(日)の10時から18時の予定です。待合室だけでなく、処置室、レントゲン室、入院室などに自由にお入りいただけます。こだわりの内装も、ぜひご覧下さい!
引き渡しまで2週間、開業まで1ヶ月を切り、工事は後半戦へと突入しました。
床、壁そして天井が全てできあがり、目地や釘頭は奇麗に埋められています。触ってもスベスベなので、クロスが貼られた時に段差が見えなくなるんですね。
診察室になる場所に立って天井を見上げていると、何だか現代アートの中にいるような感覚を覚えました。
今だけしか見られないこの風景を、皆さんにもお見せしたいと思います。
昨年から準備を進めてまいりました、やすだ動物病院の開院日が決定いたしました。4月13日(月)です!
また11日(土)と12日(日)には内覧会を開催いたします。
先着の方にプレゼントをご用意するほか、普段は見られない裏方までご覧いただける院内ツアー、ペットの無料健康相談などを企画しております。
11日には、八戸市内にあるグランフォートさんからカメラマンをお招きして写真撮影大会を行います。ペットをプロに撮影してもらう機会ってあまりないですよね。犬、猫はもちろん他のペットもOKです。是非ご参加ください。詳細は決まり次第ブログ内でお知らせします。どうぞお楽しみに。
プラスターボードが貼られてくると、だんだん部屋らしくなってきましたよ。完成を楽しみに、ほぼ毎日通ってしまうのでした
今回は、獣医療のキーメンバー、動物看護師さんのお話です。
当院では昨年11〜12月に看護師さんを募りました。募集時期としてはやや遅かったものの、応募していただいた方と順次面接を行いました。なぜこの職業を選んだのか?といった基本の質問から、外来が混雑したときどのように対処するか?同僚として苦手な人はどんなタイプ?など、ちょっと難しい質問まで真摯に答えていただいたと思います。最終的に、この春専門学校を卒業する2名が内定しました。
そして先日、2人も受験した動物看護師統一認定試験の合否が発表されました。結果は、、、共に合格!おめでとうございます☆
就業したら、飼い主さんと向き合い、大切な動物たちをお預かりするプロとなります。やすだ動物病院は、獣医師と動物看護師の4名で志を一つにスタートいたします。
本日は設計士さん、内装屋さん、電気屋さんと私たちとで、現場での作業でした。設計士のアークビジョン上村さんには、これまでも東京からお越しいただいています。お魚好きと伺っていたので八戸グルメを楽しんでいただきたかったのですが、今まで丸一日仕事をしてはとんぼ帰りしていました。
でも今回の作業は早く終わり、新幹線の時間までまだ少しあります!これはチャンスと、3人で八食センターに寄りました。せっかくだから七輪村で食べていこうと選んだのは、ほや刺、帆立、蛤、なまこ酢、白子ぽん酢、刺身盛り合わせ。院長も魚好きですが、上村さんはそれ以上とお見受けしました。こうなったら、と夕方からビール、さらに日本酒も追加。思いがけずプチ宴会となったのでした。
いつも冷静沈着、プロフェッショナルな上村さんの新たな一面を知る日となりました。
学会終了後、他へも足を伸ばしました。
まずは昨年できた心臓病専門病院へ。社長自ら院内の設備を案内してくださり、病院の方針から今後の獣医療のあり方までお話を伺いました。医局には大きな机が並び、ガラス張りのオペ室では十数名のスタッフが手術中でした。こうした二次診療施設との連携は、年々欠かせなくなってきています。実際に東北からの来院もあるとのこと。貴重なお時間を頂いたことに感謝して病院を後にしました。
午後には横浜駅近くで動物病院を開いている友人を訪ねました。研修医時代の先輩で、以前から相談に乗ってくれる開業の先達でもあります。遊びに行くつもりが、開院時に必要な小物たちを分けてもらうことに。応援の気持ちにジーンとしてしまいました。
実は、この二つの病院と当院、設計士さんが同じなのです。狭い獣医業界ではしばしばこういうご縁があるんですね。人の繋がりに感謝しながら横浜を発つ夜、窓から見える夜景は素敵でした。
学会参加のため横浜へ行ってきました。勤務医時代に長く住んでいた思い出の地です。記録的な大雪に見舞われた昨年の大会から一転、今年はお天気にも恵まれました。
日々新しくなる獣医学を学ぶのはもちろん、全国から集まる先生方や友人達に会えるのも学会の楽しみです。近況やら仕事の情報交換やら、休憩時間いっぱいまで話が尽きません。また、同世代の仲間達がそれぞれの持ち場で活躍する姿がすてきで、私も頑張ろう!と励まされました。
一方、企業展示会場では医療機器や薬品メーカーの方からお話を伺ったりサンプルを頂いたりしました。このブース、学生時代は休憩所に近い存在だったのですが(失礼!)、開業準備中の今は真剣な情報収集の場であります。資料と名刺をどっさり持ち帰りました。
久しぶりに本業に専念できるのが嬉しく、3日間の日程を満喫しました。さて、せっかくなので延泊して、さらに用事は続きます。
昨日は墨出しが行われました。
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、墨出しとは、図面上の線を現場に落とし込むことです。墨壺に浸した紐を床の上でピンと張り、指で持ち上げてパチン。と落とすと、まっすぐな線が描かれます。
手際よく作業は進み、コンクリの床に部屋の輪郭が浮かび上がりました。あれ?思ったより狭い?と感じたのですが、床や壁ができるとまた印象が変わるとのこと。興味深く見学させていただきました。
当日は設計士さん、内装屋さんと私たちだけなのかと思いきや、実際には大工さん、電気屋さん、水道屋さんなど総勢12名がいらっしゃいました。小さな動物病院を作るのに、実に多くの方々の力が必要なんですね。
前回のブログから1ヶ月あまり、準備は一進一退していました。
東北地方では、復興需要や職人さんの高齢化などで資材や人手が不足しているそうです。そのため、工事費の値上がりや工期の遅れがあり得ることは事前に聞いていたのですが、、。予想以上の見積もり額に目を丸くした私たちは、慌てて設計図を見直したり、あちこちの業者さんに出向いたり。今週に入ってようやく工事計画が進み始めました。
予定より少し遅くなってしまいましたが、順調にいけば4月中旬にオープンです!開院前の内覧会では、普段は見る機会のない院内の見学ツアーのほか、プレゼントやイベントなども計画しています。どうぞお楽しみに♪
数字とのにらめっこに頭を抱える日々の中で、ちょっと楽しい作業もあります。色見本とのにらめっこです。
壁、床、建具の材料を1つ1つ選んでいくのは、ワクワクします、、、が!
センスに自信のない素人には難しいものでもあります。これもいいなあ、これもありだなあと一向に決まりません。
そこで、ツテを頼ってプロのコーディネーターさんに相談に乗っていただきました。
ご本人もとっても素敵な方なのですが、そのお仕事振りにまた感激!経験・知識・美意識に基づいて、「これなんかどうでしょう」とパパッと示された組み合わせ。おお、こんな感じを求めていました、ということになりました。
来院された方に、ほっと落ち着いていただけるような内装にしたいと思います。
2015年春に、青森県八戸市にありますショッピングセンターラピアに動物病院をオープンすることになりました。
予定地と、隣接するペットガーデン八戸ではちらしを配布しております。
既にちらしをお持ちいただいた皆様、ありがとうございました。
ご期待に添えるよう努力してまいります。
開業まで残り3ヶ月弱、そのバタバタな準備の様子をブログでお伝えしていこうと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
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